会社への忠誠心?
会社は個人にとっての家庭、生活、運命ではない。そうであることを求めることもできない。
会社経営者から見た社員・従業員を扱う場合のドラッカー教授の注意指摘は上記。
では個人の立場からみた場合は・・・なんのために働いているのか?自分はこの会社のためにどこまで自分を犠牲にして働けるか?っていうことを考えれば会社への忠誠心なんてなんぼのものか自ずとわかると思う。
採用で面接する際に「御社のために働きたい」と言う者がいたら、単純な面接担当者はうれしいんだろうな。
会社存続のために法令違反もしょうがないからやれ、と言われたらやるつもりで言っているんだろうか?
ダイヤモンドOnline 3分間ドラッカー 233回 2011.3.14
忠誠はどこまで要求できるか
組織が直面する最大の課題は“善意の専制”の制御である
「いかなる社会的機関といえども、市民に対し全面的な忠誠を要求することはできない。この多元性にこそ、われわれの社会の力と自由の源泉がある」
(ドラッカー名著集(3)『現代の経営』[下])
ドラッカーは、「今日のように、組織が経営幹部に対して父権的な権限を行使し、特別の忠誠を要求することは、社会的に無責任な権力の濫用だ」という。
また、「公共の利益のみならず、企業自身の利益からも正当化できる余地はない。組織は、個人にとって家庭、宗教、生活、運命ではない。そうあることを求めることもできない」ともいう。
われわれは、これらの言が、人と人の絆、組織のコミュニティ性を重視するドラッカーの言であることを銘記しておかなければならない。
組織は個人の私生活や市民活動に干渉することはできない。個人は自発的に、しかも解消することのできる雇用契約によって結び付いているのであって、生まれたときからの、神秘的で解消不能な絆によって結び付けられているのではない。